「信用取引」や「信用買い」、「空売り」という言葉を聞いたことはあるけれど、仕組みがよく分からない…という人は多いはず。 ←実際多い!!
信用取引を使えば、自己資金以上の取引ができ、空売りを活用すれば下落相場でも利益を狙うことが可能 です。
本記事では、信用取引と空売りの基本を初心者向けに解説します。
それでは、まずは信用取引の仕組みから見ていきましょう!
記事紹介
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信用取引(信用買いと空売りの両方を指す用語)とは?現物取引との違いを解説
信用取引とは、証券会社から資金や株を借りて取引を行う仕組みです。自己資金よりも大きな額で取引できるため、レバレッジを効かせて利益を狙える 一方、損失も大きくなるリスクがあります。
通常の株式投資(現物取引)では、手元にある資金内でしか株を購入できません。しかし、信用取引を活用すると、自己資金の数倍まで取引が可能になります。
↓↓信用取引と信用買いと空売り(信用売り)の簡単で分かりやすい構図!!
- 信用取引=(信用買いと空売りの両方の取引方法をまとめた用語!!)
- 信用売り=空売り=証券会社から借りた証券を売って買い戻すことで発生する差額が利益になる ※ただし一部では空売りは機関投資家による空売りのみをさす場合がある
- 信用買い=証券会社から借りたお金で証券を買う
↑↑↑これをわかってない人が結構多い!!!(しっかり理解しましょう!)
それでは、信用取引の具体的なルールについて詳しく見ていきましょう。
信用取引の基本ルール(委託保証金・レバレッジなど)
信用取引を行うには、証券会社に「委託保証金」を預ける必要があります。これは、取引の担保となる資金で、最低30万円以上が必要 とされる場合が多いです。
また、信用取引では レバレッジ を活用できます。一般的に、日本の証券会社では 最大3.3倍のレバレッジ が利用可能です。たとえば、100万円の委託保証金を預けると、最大で約330万円分の取引ができます。
ただし、レバレッジをかけることで利益が増える反面、損失も拡大するため、慎重な資金管理が求められます。→損切りのタイミング判断が生死を分ける!!
損切りの判断基準やタイミングについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェック!!
信用取引のメリット・デメリット
信用取引には、大きな利益を狙えるメリットがある一方で、リスクも伴います。ここでは、具体的なメリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット
✅ レバレッジで少ない資金でも大きな取引が可能
→ 例:100万円の資金で約330万円分の取引ができる
✅ 空売りができる ←これが最大のメリットだと思います!!(売りから稼げるのは信用取引である空売りだけ!!)
→ 株価の下落局面でも利益を狙える
✅ 資金効率が向上する
→ 資金を効率的に活用でき、短期間での利益チャンスが増える
✅ 信用取引ならではの低コスト
→ 一部の証券会社では、現物取引よりも信用取引の手数料が安いケースもある
デメリット
⚠ 損失が拡大しやすい
→ レバレッジの影響で、予想が外れると損失も大きくなる
⚠ 追加保証金(追証)のリスクがある
→ 含み損が一定額を超えると、追加で資金を入れる必要がある
⚠ 取引期限がある
→ 一般的な制度信用取引では、6ヶ月以内に決済しなければならない
⚠ 金利・貸株料が発生する
→ 信用取引では、借りた資金や株に対して一定の金利・貸株料を支払う必要がある
信用取引は、上手に活用すれば利益を増やすことができますが、リスク管理を怠ると大きな損失を招く可能性があります。
空売り(信用売り)とは?仕組みと利益を出す仕組み
通常の株式投資では、安く買って高く売ることで利益を得ます。しかし、「空売り」はその逆で、高く売って安く買い戻すことで利益を出す手法 です。
空売りでは、証券会社から株を借りて売却し、後で株価が下がったタイミングで買い戻して返却することで、差額が利益になります。
例えば、ある銘柄を1株1,000円で空売りし、その後800円に下がったタイミングで買い戻すと、200円の利益が得られます。
空売りの具体的な仕組み(貸株・返済の流れ)
空売りは、証券会社から株を借りて売却し、後で買い戻して返却することで利益を得る仕組みです。具体的な流れを見ていきましょう。
① 証券会社から株を借りる(貸株)
信用取引の口座を開設すると、証券会社から株を借りることができます。この時点では、まだ売却はしていません。
② 借りた株を市場で売却
借りた株を現在の市場価格で売ります。例えば、1株1,000円で売却したとします。
③ 株価が下がるのを待つ
株価が下落したら、利益を確定するチャンスです。
④ 株を買い戻して返却(決済)
例えば、株価が800円になったタイミングで買い戻すと、売却時(1,000円)との差額200円が利益 になります。
⑤ 返却と精算
買い戻した株を証券会社に返却し、取引が完了します。
このように、空売りでは株価の下落を利用して利益を得ることができます
つまりどういうこと?
利益が出る場合:まず証券会社から株を借ります → 次にその株を売ります(この時の株価は1000円とします) → 1000円と引き換える → 株価が下がる → 売った株と同じ銘柄の株を買います(この時の株価は800円とします) → 800円で買えるので手元に200円が残る → 証券会社に株を返す → 残った200円が利益になる(儲かった!!)
損する場合:まず証券会社から株を借ります → 次にその株を売ります(この時の株価は1000円とします) → 1000円と引き換える → 株価が上がる → 売った株と同じ銘柄の株を買います(この時の株価は1200円とします) → 1200円で買うので手元にマイナス200円が残る → 証券会社に株を返す → 損益がマイナス200円になってしまったので自分の持ち金から200円を証券会社に支払う → 損切り!!(損した!)
これが空売りの仕組みです!!
空売りのメリット・デメリット
空売りは、下落相場でも利益を狙える強力な手法ですが、リスクも伴います。ここでは、メリットとデメリットを整理します。
メリット
✅ 株価が下落する局面でも利益を得られる
→ 通常の投資では株価上昇時しか利益を得られないが、空売りなら下落時でも利益が狙える
✅ ヘッジ(リスク回避)として活用できる
→ 現物取引で保有している株が下落するリスクを、空売りでカバーできる
✅ 短期的な利益チャンスが増える
→ 市場が不安定な時でも、上昇・下落の両方で収益を狙える
デメリット
⚠ 株価が急騰すると損失が無限大に膨らむ可能性がある
→ 空売りは理論上、損失の上限がない(株価の上昇に限界がないため)※株価の下限はゼロ円だけど上限は∞円という意味!!
⚠ 逆日歩(ぎゃくひぶ)が発生することがある
→ 人気の銘柄を空売りすると、貸株料とは別に追加のコスト(逆日歩)が発生する可能性がある
⚠ 配当や株主優待を受け取れない
→ 空売り中の株は自分のものではないため、配当金や優待を受け取ることができない
⚠ 長期間の空売りにはコストがかかる
→ 貸株料や金利が発生するため、長期間の空売りはコスト負担が大きくなる
空売りは、市場の下落を利用して利益を狙える便利な手法ですが、リスク管理をしっかり行うことが重要です。
信用買いと空売りの違いをわかりやすく解説!
信用買いと空売りは、どちらも株取引においてレバレッジを活用した取引方法ですが、その仕組みには大きな違いがあります。ここでは、両者の違いを分かりやすく解説します。
信用買いと空売りの違い
まず、信用取引の基本的な部分から説明します。信用取引には「信用買い」と「信用売り」という2つの種類があります。信用買いは、株を借りて買うことを指し、株価が上昇することを期待して取引を行います。逆に、空売りは、株を借りて売ることで、株価が下落することを見込んで利益を得る方法です。
- 信用買い(買いから入る):株を借りて購入し、株価が上昇したタイミングで売却し利益を得る方法。
- 空売り(売りから入る):株を借りて売却し、株価が下落したタイミングで買い戻し、利益を得る方法。
この違いが、信用買いと空売りの根本的な特徴です。
どんな人に向いている?(初心者がやるべきか)→初心者はおすすめできない!!
信用買いや空売りは、利益を得るチャンスが広がる一方で、リスクも伴います。特に初心者の方がこれらを始める際には、注意が必要です。
- 信用取引:信用取引はレバレッジをかけて取引を行うため、少ない資金で大きな取引が可能ですが、同時にリスクも大きくなります。初心者には、まず現物取引を理解した上で、信用取引を学ぶことをお勧めします。
- 信用買い:現物と同様に安い値段で買って、高い値段で売るのですが、委託保証金が拘束されたり、レバレッジをかけると損失が膨らむ可能性がある。一方でレバレッジをかけることで利益を拡大できるのも事実。初心者はしっかりと現物取引で慣れて市場のルールや特性を理解してきたころに始めるかを検討するのがおすすめ!
- 空売り:空売りは、株価が下落することで利益を得るため、相場の動向をよく読む必要があります。暴落時には利益を得やすいですが、反対に株価が上昇すると損失が膨らむ可能性もあります。初心者が空売りを行うには、相場の分析やリスク管理がしっかりできるようになることが重要です。
株式投資中級者向け:信用取引の分析についてや信用買残と機関の空売りの関係など信用取引の発展知識について勉強したい方はこちらの記事をチェック!!(現物の方も信用残について学ぶことで機関の動きや個人投資家のマインドを先読みして、相場を客観的に見ることが出来ます!!→相場の先行きを予測しやすくなる!)
信用取引(信用買いと空売り)を始めるには?口座開設の手順
信用取引(信用買いと空売り)を始めるには、まず証券会社に口座を開設する必要があります。ここでは、証券口座の開設方法から取引の流れまで詳しく解説します。
証券会社の選び方(手数料や取引条件)
証券口座を開設する際、証券会社選びは非常に重要です。特に信用取引や空売りを行う場合、取引手数料や取引条件が取引コストに大きく影響します。以下のポイントをチェックして証券会社を選びましょう。
- 手数料:信用取引を行う際の手数料は、証券会社によって異なります。売買手数料や信用取引にかかる金利(貸株金利)など、コストが安い証券会社を選ぶと良いでしょう。
- 取引ツール:取引に使うツールの使いやすさや、必要な情報がリアルタイムで得られるかも重要です。特に空売りを行う場合、迅速な注文が求められることがあります。→松井証券がおすすめ
- 信用取引の条件:証券会社によっては、信用取引の取引枠や貸株サービスに違いがあります。自分の資金に合った取引枠を提供している会社を選びましょう。
おすすめの口座は松井証券!!
筆者おすすめの口座は松井証券です!! 約定50万までなら手数料が無料なのとアプリ内の分析ツールが非常に優秀で種類も多いです。手数料を完全に無料にするならSBIか楽天がいいですが、どちらにしろ口座開設料や口座維持費は無料なので松井の口座で取引せずとも松井証券を開設しておくのがおすすめです。(松井の口座を開設すると松井証券の独自の分析ツールが使えるから!)
下のリンクから簡単に無料で口座開設できるので、思いついた今口座を開設しちゃいましょう!!(先延ばしにすると結局やらない! ←これ筆者の経験です、泣)

実際の取引方法(発注の流れ)
口座開設後、実際に信用取引を行う流れについて説明します。
- 証券口座に資金を入金
口座に資金を入金することで、取引ができるようになります。銀行振込やインターネットバンキングを使って入金できます。 - 注文の発注
信用取引では、株を買う(信用買い)か、売る(信用売り=空売り)ことができます。証券会社の取引画面から、購入または売却したい銘柄を選択し、発注を行います。注文方法としては、指値注文や成行注文があります。 - 取引の実行と確認
発注後、取引が成立すると取引内容を確認することができます。信用取引や空売りは、株を借りる形で行うため、株を返却するタイミング(返済)も重要です。 - ポジションの管理
取引が終了した後は、ポジションの状況を常にチェックし、リスクを管理します。空売りの場合、株価が上昇し続けると損失が膨らむため、リスク管理が特に重要です。
まとめ|信用取引(信用買いと空売り)を正しく理解しよう!
信用買いと空売りは、投資家にとって強力な投資手段となり得ますが、その利用には十分な理解と慎重な取引が求められます。ここで紹介した基本的なポイントをしっかりと把握し、リスクを管理しながら取引を行うことが大切です。
信用買いや空売りを実践する際には、最初に取引の基礎を理解し、少額から始めて経験を積むことをお勧めします。リスクを最小限に抑え、着実に利益を積み重ねることができるようになるまで、慎重に取り組んでいきましょう。
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